退屈日記

本や映画、ドラマについて

2024-01-01から1年間の記事一覧

「家族に付き合うことと『善悪の逆転」が好ましい英国古典小説あるいは中国のそこそこ楽しめるディザスター映画」について

くもりときどき晴れ。風強く冷たし。 墓参りに行く。 母親や上の妹はこの種のことが好きで。 こちらからすると「よくわからないもの」を信じていたり。 墓地は案外混んでいて。 なるほど「不安」がそうさせるのかと思った次第。 「祈り」とは何かと言えば。 …

「実に行き届いた展開のイギリス古典小説と『現実』を知るためのメディアあるいはシリーズ映画の最新作」について

晴れときどきくもり。仕事納め。 サッカリー「虚栄の市(四)」を半分くらい読む。 ドビンがジョスを伴って帰国。 アミーリアを救う。 それでもふたりは「友人」で。 ベッキーの行方が気になる次第。 明日読了出来るかどうかは不明。 年末だからというわけで…

「主人公の魅力が可能にするインチキとその限界あるいは『現在の不毛ぶり』を描いた映画」について

晴れときどきくもり。風強く冷たし。 「虚栄の市(三)」読了。 スタイン卿を始め男女を問わず貴族たちを魅了していくベッキー。 もっとも彼には嘘がバレてしまったけれど。 すべてを知った夫ロードンの怒りは最高潮に達し彼女の元を去る。 しばし呆然とする…

「かつての英国における『虚栄』を描く古典小説と物語のカタルシスでなく映像を観るべき映画」について

くもりときどき晴れ。淡々と仕事をこなし。 サッカリー「虚栄の市(三)」を半分くらい再読。 この前の日曜日に図書館でようやく見つけついでに(四)も。 ある時に借りないと落ち着いて読めないので。 ジョージは「ワーテルロー」で戦死。 未亡人のアミーリ…

「科学の結果を宗教的に解釈する本と圧倒的に『男目線』で評価されるのが不思議な映画」について

晴れ。上司にさつま揚げを持って行く。 小林武彦「なぜヒトだけが老いるのか」を読む。 その答えは簡潔にラストに。 「死を意識し公共を意識するため」だとのこと。 スウェーデンの学者によると「85歳を超える超高齢者の心理状態」とは。 「1.宇宙的・超越的…

「地獄を生きるために笑いが必要であることといかにも強引な悲劇の映画」について

晴れ。昨日より少し冷える。 中野信子・兼近大樹「笑いのある世界に生まれたということ」を読む。 後者についてはTVで観たことはあるもののほぼ何も知らず。 「地アタマがいい」ことも初めて。 「兼近大樹が興味深いのは、うわべだけの作為的な明るさなぞ、 …

「他人とのコミュニケーションが下手な著者の本と坂本龍一の最期あるいは主人公=おそらくは監督の『当然』が強すぎる」について

くもり。まだまだ本格的な冬は来ず。 中井謙太「新しいゲノムの教科書」を読む。 久方ぶりのブルーバックスだけれど。 これで「わかりやすく書いた」というのがむしろ「凄い」。 次々に現れる未知の固有名詞と。 おそらくは「研究者ゆえの細かさ」が重なって…

「『他人同士』には対話が必要であることと『悟り』に見えるが『執着』まみれの映画」について

くもりときどき晴れ。北風が冷たく。 犬山紙子「すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決がある」を読む。 「夫婦」というかたちでつながるのを「当然」だとするのだけれど。 そこには「他人同士」であることを忘れたコミュニケーション不足が常に…

「『毒』のあった頃の著者の作品と『見捨てられた人々』あるいは数字のゲームに囚われる人々」について

くもりときどき晴れ。雨も少し降る。 酒井順子「もう、忘れたの?」を再読。 3・11直後の内容。 現在の福島の姿が伝えられることは少なく。 当時の著者には「毒」があったことを確認する。 それが今は薄まったようにも思えるのだが如何。 「本当のこと」を言…

「『教養』がありすぎるかつて『やんちゃ』だった著者の本と有無を言わせない美しい映画」について

晴れ。やや雲が多く。 酒井順子「うまれることば、しぬことば」を読む。 タイトルが敢えて「ひらがな」である理由とは。 紫式部や清少納言を「意識」したせいか。 世の中はどんどん「リベラル」になっていく一方で。 いろんな言葉が生まれては死ぬのは時代を…

「いろんな人がいるということと映画批評の新しいかたちを作った映画」について

晴れ。風強く冷たし。 三宅大二郎・今徳はる香・神林麻衣・中村誠 「いちばんやさしいアロマンティックやアセクシュアルのこと」を読む。 「アロマンティック」とは「他の人に恋愛感情を抱かないこと」。 「アセクシャル」とは「他の人に性愛感情を抱かない…

「英国古典小説の物語の楽しさをあらためて味わうことと監督より妻がヒットさせた映画」について

晴れ。夜に冷える。 ディケンズ「デイヴィッド・コパフィール―ド(二)」を読む。 デイヴィッドは服を売りながら浮浪者のようになって伯母の元へ。 彼女のキャラクターは維持されつつ「重大な変貌」を遂げる。 ミスター・ディックの「実に適切なアドバイス」…

「キャラクター描写が素敵な古典小説と『七人の侍』をやりたかった映画」について

晴れ。雨が降らない。 石塚裕子訳 ディケンズ「デイヴィッド・コパフィールド(一)」を読む。 図書館には「虚栄の市(三)」がなく(四)があるというバッドタイミング。 ならばいっそ本作を読み直すかと思った次第。 ミス・ベッツィ、母さん、ペゴティーと…

「享受出来る層を限定する内容の本と案外悪くない映画」について

晴れ。今年もあと2週間。 内田樹・想田和弘「下り坂のニッポンの幸福論」を読む。 各章のタイトルを順に挙げておく。 「『自然の流れ』に合わせて生きる」「『地方の余白』に可能性がある」 「『新しい価値』を生み出す」「『暇と退屈』が人生を豊かにする」…

「『残念な叔母』との再会と『自分に都合のいいこと』しか見ない結果あるいは冴えないロシア映画」について

晴れ。床屋で相当待たされる。 久方ぶりに「残念な叔母」と会う。 珍しく過去の愚痴を言わず。 「現在を生きている姿」は悪くない。 満州事変の年の生まれで。 喫茶店とスーパーで「エスコート」することに。 ただ彼女の表情にはある特徴があり。 そろそろか…

「『端正』すぎる漢詩人と『近視眼』な人々による失政あるいは『物語の楽しさ』を知らない人による映画」について

晴れ。です。 「杜甫詩選」読了。 「民衆の苦しみ」を初めて詩にした人だということを確認する。 けれどもあまり魅力を感じないのはこちらのアンテナのせいか。 「端正すぎる」といった趣き。 感情の動きが感じられず。 もちろん何もないわけではないけれど…

「杜甫の漢詩を味わうこととやがて『クリスマス映画の古典』になりそうな映画」について

くもりのち晴れ。だったはず。 「杜甫詩選」を久方ぶりに半分以上再読。 今回は「奉贈韋左丞丈、二十二顔」がなかなか。 純粋な感謝の気持ちが表れていて好ましく。 「同諸公登慈恩寺塔」の仏教と宇宙とタイムトラベルぶりも。 「兵車行」の「男子を生むのは…

「立場の『左右』などどうでもいいと思わせる人と早期の『独立』を目指した意味を思い出させる映画」について

晴れ。まだ冬の寒さは来ず。 鈴木邦男「鈴木邦男の愛国問答」を読む。 「愛国心」は「秘するもの」だという指摘に大いに納得した次第。 なぜなら「我こそが一番の愛国者」だとのたまう人々が跋扈するから。 厚顔無恥な輩が増えて久しい現在。 「間違い」を認…

「遠い過去の音楽環境を教えてくれる本と『ミステリー』がわかっていない映画」について

くもり。同窓会の誘いが来る。 澤山博之監修・著 「ミュージック・ライフ 東京で1番売れていたレコード 1958~1966」を読む。 国会図書館に通って本書を書いた著者の努力に頭が下がる。 何よりうれしいのは。 当時「インターナショナルな音楽環境があった」…

「つくづく岩波の劣化ぶりを思う本と続編が面白い珍しいパターンの映画」について

晴れ。本格的な冷えはまだ来ず。 ポオ「黄金虫 アッシャー家の崩壊 他九編」を読む。 「エドガー・アラン・ポー」が「ポオ」ですか。 「poe」ならむしろ「ポウ」でしょうに。 つくづく岩波の劣化を思うのみ。 バカげた読み替えの数々よ。 かつて創元推理文庫…

「気持ち悪いものふたつに触れることになったこと」について

晴れ。また一週間が始まる。 堀博美「毒きのこに生まれてきたあたしのこと。」を読む。 表紙の絵も冒頭にある詩も奇妙で。 「あやかしの世界」といった趣き。 毒きのこによる事故を取り上げているのも同様に。 それぞれに紹介はあるものの同じ文章が繰り返さ…

「『老人力』がもたらす結果と『玉石混交』の映画」について

晴れ。日没後の風が冷たい。 昨日は映画を観ているうちに寝落ち。 とりあえず昨日の分の記録を。 「虚栄の市(二)」読了。 パリでレベッカが「大活躍」するところまで。 図書館に(三)がなかったので続けて読むことは出来ず来週に期待。 マル激を観る。 今…

「『サイコパス』と『奇妙な愛情』を持つキャラクターが気になる古典小説とわれわれの『狂気』の現実ぶりを描いた映画」について

晴れ。雲は多く。 サッカリー「虚栄の市(二)」を半分以上再読。 アミーリアのセドリ家はナポレオン戦争のせいで破産。 それによってジョージとの結婚話はダメになる方向に。 だが彼女を愛しジョージを仰ぎ見るドビンが「計略」を巡らせ。 ふたりは「駆け落…

「実に魅力的なアーティスト作品と『青春映画』として悪くない作品」について

晴れ。やや雲が多い。 佐藤陽子編「池田満寿夫 愛のありか」を観て読む。 「女・動物たち」「夏1」「戸口へ急ぐ貴婦人たち」「私は何も食べたくない」 「素敵なソプラノ」「自転車に乗った貴婦人たち」「動物の婚礼」「愛の瞬間」 「裸のエマ」「少し長い指…

「かつて『フォーク』という音楽があった時代を振り返る本と『見た目』で作られた綾瀬はるかの16年前の映画」について

晴れ。昼に北西の風が強く吹く。 監修・馬飼野元宏「日本のフォーク完全読本」を読む。 10年前の作品。 知っているアーティストを並べておく。 岡林信康、高石友也、高田渡、五つの赤い風船、ザ・フォーク・クルセダーズ、 ジローズ、森山良子、マイク真木、…

「金のために『麻薬中毒』を推進したアメリカ人一家と『人間的』な敵同士が『義兄』』になる映画」について

晴れ。おだやか。 バリー・マイヤー「ペイン・キラー」を読む。 「オピオイド=麻薬性鎮痛薬」が跋扈して久しいアメリカで。 過去20年間に25万人を死に至らしめたオキシコンチンよ。 「サックラー家」の遣り口を覚えておこう。 曰く「金ですべてを抱き込むパ…

「晩唐の漢詩人と微妙に魅力的な女優のシリーズ映画」について

快晴。放射冷却のせいか夜はやや冷たく。 「李商隠詩選」読了。 やはり印象に残るのは。 「無題(颯颯たる東風)」の一節。 春心莫共花爭發 一寸想思一寸灰。 「恋心よ花と開くのを争うなかれ 一寸燃え上がった恋もすぐに灰となるのに」。 それにしてもかの…

「『男らしさ』がもたらす害と『男子の妄想』による映画」について

晴れときどきくもり。寒さは緩む。 渋谷知美・清田隆之「どうして男はそうなんだろうか会議」をおそらく再読。 「男子こそ下駄を履かされている」と思うのがむしろ当然だろう。 周囲を観る限り女子の方が「優秀」だもの。 セクハラ、モラハラ、DVなど。 結局…

「『世界』を妖艶にする漢詩人と『情報公開の当然』がなされないわが国あるいは韓国でもある『男たちの愚』」について

晴れ一時くもり。車とアピタと家の中と。 「李商隠詩選」を半分くらい再読。 冒頭の「錦瑟」は代表作。 「時空を超える描写」が基本。 引用が多く従来「男」だったものが「女」になっていることも。 「獺祭」は獺=カワウソが魚を並べる様子を表し。 一気に…

「歩くことが好きな自分といささか長すぎる本と映画」について

晴れ。北風が冷たい。 今日から3連休で。 先月東京へ行ってからひと月。 自分が「歩くのが好きなこと」を確認する。 足が運ぶことでもたらされる景色を観るのがなぜか楽しく。 地元の繁華街を意味なく歩く。 これといった「収穫」もないままに。 更科功「化…